7th.アルバム「インディゴ地平線」より
チェリー
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スピッツを代表する失恋ソング．とはいっても爽やかな曲だから失恋をテーマにしていることに気付いていない人も多いとか．
そうやって音の爽やかさに圧倒されて歌詞を聴きそびれるのはスピッツあるあるかもしれない．
歌詞のどの部分を切り取っても，その歌詞と記憶がリンクして，記憶に埋もれたビデオを再生するように鮮明な映像が浮かび上がる．
歌詞の中でグッとくるのは，やっぱりラストを飾る次の歌詞．
振られてしまって未練残りまくりでお先真っ暗なんだけど，それでももがきながらなんとか生きていく．この歌詞は自分の人生を大事にすることの大切さを教えてくれる．
ズルしても真面目にも生きてゆける気がしたよ
いつかまた この場所で 君とめぐり会いたい（チェリー，作詞作曲：草野マサムネ）
8th.アルバム「フェイクファー」より
冷たい頬
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最初から最後まで哀愁にあふれ，まるで詩の朗読のような歌詞はとてもドラマチックだ．
休日の午後に，別れてしまった恋人を想いながら静かに聴きたい1曲．
さよなら僕の かわいいシロツメクサと
手帳の隅で 眠り続けるストーリー
風に吹かれた君の 冷たい頬に
ふれてみた 小さな午後（冷たい頬，作詞作曲：草野マサムネ）
過去の思い出を優しくなでるように思い出をめぐるこの歌詞はとても儚い．
シロツメグサはクローバーの意味．青春を表すメタファとしてたまに使われる．
終わってしまった青春の恋に想いはせるときに聴きたい．
仲良し
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付き合ってた頃は「ずっと仲良しでいようね」って当たり前のように言い合っていたけれど，日が経つにつれて「きっと情で言ってくれているんだろうな」と思うようになって…
そんな青春の恋愛によくある恋のでこぼこを描く．
いつも仲良しでいいよねって言われて
でもどこかブルーになってた あれは恋だった（仲良し，作詞作曲：草野マサムネ）
こんな風にどこか冷めた感情で過去の自分を見つめることもあるけど，新しい出会いに同じ失敗を繰り返してしまうのは人間の性かもしれない．
楓
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スピッツの失恋ソングで最も有名かもしれない．
イントロの１小節でその世界にグッと引き込まれる感じはやっぱりスピッツだなと思う．
歌詞はストレートな恋愛表現も多い反面，スピッツらしい表現も多い．
例えば，次のとげまるなコントラストのある表現はとてもスピッツらしい．
心のトゲさえも 君が笑えばもう
小さく丸くなっていたこと（楓，作詞作曲：草野マサムネ）
さらに，どこか幻想的な表現も散らばっていて，例えば次の描写は精神的なつながりを表現している．
呼び合う名前がこだまし始める
聞こえる?（楓，作詞作曲：草野マサムネ）
この表現は，例えばロビンソンの次の歌詞にもあって，同じようなつながりを表している．
同じセリフ 同じ時 思わず口にするような
（ロビンソン，作詞作曲：草野マサムネ）
失恋したら永遠に聴き続けられる１曲で，永遠に失恋していてもいいかも，と変な勇気を与えてくれる曲でもある．
いちいち説明は不要と思うのでぜひ聴いてほしい．
9th.アルバム「ハヤブサ」より
放浪カモメはどこまでも
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未練の残る気持ちを素直に歌う1曲．
付き合っているときは素直になれなくて，そんな気持ちのすれ違いが原因で別れてしまうこともある．
そんな気持ちは，別れてしまった後にようやく気づくことが多い．
後悔の残る恋愛にまだ未練が残る人，もう一度やり直したいと思っている人はぜひ聴いてほしい．
上昇し続けることはできなくても また やり直せるさ
（放浪カモメはどこまでも，作詞作曲：草野マサムネ）
ハートが帰らない
歌詞はこちら
別れてしまった恋人を想いながら微睡む1曲．
恋人に振られて落ち込み朝ベッドから出られないような，そんなときに聴きたい1曲．
草野さんのやさしい歌声に癒されてほしい．
短い歌詞だけど，理想と現実を行き来するような表現は悔恨の情にかられる姿をゆるく描いている．
君の微笑み 取り戻せたらもう何もいらないと
都合良すぎる 筋書き浮かべながら また眠るよ（ハートが帰らない，作詞作曲：草野マサムネ）
メモリーズ・カスタム
歌詞はこちら
失恋で気持ちが落ち込んでいるときに聴きたい．
まだ未練の残る恋人の記憶をたどり，蝶のように飛んで行けたらいいなと歌っている．
一本調子にグイグイ背中を押してくれるから，けじめをつけて次の恋に進みたいときにオススメだ．
嵐が過ぎて 知ってしまった 追いかけた物の正体
もう一度 忘れてしまおう ちょっと無理しても
明日を描いて 幾つも描いて（メモリーズ・カスタム，作詞作曲：草野マサムネ）
アカネ
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ストレートで爽やかな失恋の歌．次への一歩へ背中を押してくれる1曲だ．
歌詞が分かりやすいのでぜひ確認してほしい．散々落ち込んだらこれを聴いて次の恋に進もう．
身体のどこかで 彼女を想う
また会おうと言った 道の上（アカネ，作詞作曲：草野マサムネ）
10th.アルバム「三日月ロック」より
水色の街
歌詞はこちら
ひんやりと冷淡な空気感につつまれる1曲．
歌詞は驚くほどシンプルだけど，そこに描かれる精神世界の情景はあまりにもドラマチックだ．
記憶の中でだけでしか会えない相手を想うときに聴きたい．
川を渡る 君が住む街へ
会いたくて 今すぐ 跳びはねる心で
水色のあの街へ（水色の街，作詞作曲：草野マサムネ）
またPVも幻想的なのでぜひ観てほしい．
遥か
歌詞はこちら
さまざまな解釈のある歌詞だけど，その前に曲の美しさに圧倒される．
柔らかな空気感はいつ聴いてもとても優しい．
歌詞の内容は人によりけりと思うけど，僕の解釈では失恋のときに聴きたい曲だ．
Aメロからさっそく始まる夢オチ物語．
夏の色に憧れてた フツウの毎日
（遥か，作詞作曲：草野マサムネ）
そして，サビではいつもの飛ぶという表現がされている．
すぐに飛べそうな気がした背中
夢から醒めない翼（遥か，作詞作曲：草野マサムネ）
結局飛べなくて，それでも空を夢見ていて．．つまり恋が実らなかった気持ちを描いている．
そしてラストの次の歌詞はとても儚い．
遠い 遠い 遥かな場所へ
（遥か，作詞作曲：草野マサムネ）
遠い場所はどんなところなんだろう？きっと聴くひとそれぞれで異なっているはず．
失恋してまだ気持ちが残っているときに聴くとグサッと刺さる表現も多いので，失恋してとことん落ち込みたいときにぜひ聴いてほしい．
またPVも面白い表現なのでぜひ観てほしい．遠い場所の最後に行き着くところは結局．．？そんなメッセージを受け取ることができる．
11th.アルバム「スーベニア」より
正夢
歌詞はこちら
昔の恋人のことを思い出すときに聴きたい1曲．
夢の中だけでも会いたい人がいる，そんなときに聴きたい．
人によって歌詞に描かれる世界は違うかもしれないけど，その中には草野さんの世界観がギュッと詰まっている．
夢はいつも曖昧でよく見えそうでぼやけて見えない．見えないけどそれでも触れたい世界がある．
その世界に浸っているふとした瞬間に聴きたくなるはず．
愛は必ず 最後に勝つだろう
そうゆうことにして 生きてゆける
あの キラキラの方へ登っていく（正夢，作詞作曲：草野マサムネ）
歌詞の中にあるキラキラのヒントはPVの中に見つけることができる．
また，いちど溢れてしまったものはもとには戻らない．そんな様子を描くゴムボールの描写も素敵だなと思う．
自転車
歌詞はこちら
ゆるゆると失恋した心に寄り添ってくれる優しい1曲．
Aメロの歌詞は失恋の心にグサりとささる．
望まないことばかり起こるこの頃
（自転車，作詞作曲：草野マサムネ）
だけど最後の歌詞がとても優しい．
伸びて縮んでくうちに
なんとかなるだろう
どうにかできるだろう（自転車，作詞作曲：草野マサムネ）