片想いの気分を盛り上げてくれるスピッツ教えてくれない?
スピッツの作品の中にはたくさんの名曲が埋もれている.今日は「今,片思いの恋をしている」というあなたに,気分を盛り上げてくれる曲をすべて選んでみた.
一言に片想いの恋といってもその形はいろいろあると思うから,今のあなたにしっくりくる1曲に出会ってもらえたら嬉しい.
うめぼし
ファーストアルバムの11番目に収録されている,少し暗くてナイーブな曲.好きな人がいるんだけど「あー,やっぱダメかな」と諦めかけているときに一人で聴くとなかなか刺さる.
値札のついたこころ枠からハミ出せない.星占いで全て片付けたい.
(うめぼし,作詞作曲:草野マサムネ)
この歌詞の
「他の人と同じ価値観で横並びに(値札の価格で)比較されて,その大勢の中(枠)の中にいる一人に過ぎない」
という表現や
「星占いのようにシンプルに片付けられたら,こんなに悩まなくてすむのにな」
という嘆きのような片思いの感情表現がとてもいい.
そして
知らない間に僕も悪者に悪者になってた.優しい言葉だけじゃ物足りない.
(うめぼし,作詞作曲:草野マサムネ)
「頑張って好かれようと思って,都合いい人になっていたら,最後には悪者扱いされていた.言葉だけじゃなくて気持ちが欲しい」
という表現も草野さんっぽい.
好きな人がいるんだけどぜんぜん相手にされなくて,むしろ気持ち悪がられてるかも..と落ち込んでいるときに聴いてほしい.
波のり
晴れた日に海辺で聴きたい1曲.独特のゆるい浮遊感がたまらない.恋人のいる人に恋をしてしまった,そんな人に聴いてもらいたい.
枯れ果てたはずの涙も タンクに溢れてるのさ
このままで君はいいのかい?(波のり,作詞作曲:草野マサムネ)
「好きな人に恋人がいるからって落ち込んでていいのかい?」
とも聞こえる問いかけがなかなか刺さる.
そして
くたびれたロバにまたがった ビキニの少女がその娘さ
僕の顔 覚えてるかな(波のり,作詞作曲:草野マサムネ)
から続く
迎えに行くから どうか待ってて僕のこと仔犬みたいに
晴れた日の波のりは愉快だな(波のり,作詞作曲:草野マサムネ)
この表現は「いつかきっと僕に振り向かせるぞ」という前向きな気持ちにさせてくれる.
不思議な歌詞だけど強いメッセージが込められている.片思いの恋をがんばりたい,そんなあなたに聴いてほしい.
日なたの窓に憧れて
”タタタンタッタタンタンタン〜”と明るく優しいイントロが印象的な1曲.サビで力強く展開していく草野さんの優しい歌声も印象的.
気つけばいつも好きな人のことを考えている.そんな片想いが一番楽しいときに聴きたくなる.
歌詞はいちいちかっこよくて
君が世界だと気づいた日から 胸の大地は回り始めた
切ない空に浮かべていたのさ かげろうみたいな二人の姿を(日なたの窓に憧れて,作詞作曲:草野マサムネ)
とか
それだけでいい 何もいらない 瞳の奥へ僕を沈めてくれ
(日なたの窓に憧れて,作詞作曲:草野マサムネ)
とか,なかなか大胆な表現.
そして次の歌詞はとても草野さんらしくていいなと思う.
メリーゴーランド 二人のメリーゴーランド
ずっと このまま ずっと ずっと(日なたの窓に憧れて,作詞作曲:草野マサムネ)
輪廻だったり宇宙だったり,そういう巡り合いをメリーゴーランドに例えるこの描写は本当に素敵だし,どれだけ追いかけても追いつけない,そんな片想いのもどかしさも同時に描かれてる.
君だけを
この曲は片思いの辛い気持ちを代弁してくれる.スピッツ初期の素敵なバラード.
歌詞は失恋の内容にもとれるけど片思いの心にも響く.好きな人になかなか振り向いてもらえなくて,片思いが辛くて泣きたい人に聴いてほしい.歌詞は優しいけどトゲがでかい.
砕かれていく僕らは
(君だけを,作詞作曲:草野マサムネ)
とか
不器用な手で組み立てる 汚れたままのかけらで
いつか出会える woo…時まで(君だけを,作詞作曲:草野マサムネ)
とか.トゲがでかいよね.
夜に聴くと,曲調と相まってセンチメンタルな気分になれる.
恋は夕暮れ
終始ストリングスがとても印象的な1曲,この曲は恋とは一体なに?そんな疑問の答えになるようなヒントをくれるかもしれない.曲のテーマと相まって夕方ごろに聴きたくなる.
この歌詞には恋の哀歓がたくさん散りばめられていて
恋は届かない 悲しきテレパシー
・
・
・恋は迷わずに 飲む不幸の薬
恋はささやかな 悪魔への祈り(恋は夕暮れ,作詞作曲:草野マサムネ)
この「飲む不幸の薬」という表現は
「好きなればなるほど辛くなる」
そんな片思いの心境を表していていいなって思う.
夕日を眺めながら聴いてみてほしい.恋がうまくいってもいかなくても,きっと思い出の1曲になると思う.
ルナルナ
軽快なリズムが心地よく気分を盛り上げてくれる.相変わらず抽象的な歌詞だけど,その世界にすっかりハマる.
片想いの気分を盛り上げて楽しい気分になりたい,そんなときに聴いてほしい.
このまま止めないで ざわめき避けないで ほら眩しい
不思議な出来事は 君へと続いてる ルナルナ(ルナルナ,作詞作曲:草野マサムネ)
なかなか振り向いてもらえなくても諦めずに情熱を持ち続けるのが大切だよねって教えてくれる.
トンガリ’95
片思いの応援歌のような曲,とても元気をもらえる.曲調もスピッツらしい一本調子のロックで気分も盛り上がる.
どうしても付き合いたい,好きになってもらいたい人がいるときに聴いてほしい.
プラスチックのカバーを はずしたその後で
短い夢を見てる おかしなフライデー(トンガリ’95,作詞作曲:草野マサムネ)
このAメロの歌詞にある「プラスチックのカバー」は,いろいろな説があるみたいだけど,僕は単純にビデオ(この時代はDVDやブルーレイはないから)のケースのことかな?と思って聴いている.どんなビデオかはいわずもがな.その後に続く「短い夢」は,好きな人とのあんなことやこんなこと.
Bメロの歌詞は,会いたくても連絡がつかずに会えない,そんな片思いにありがちな焦りのような感情を描いている.
死ぬほど寂しくて 扉をたたいても
繰り返される テープの 音は消えず(トンガリ’95,作詞作曲:草野マサムネ)
当時は携帯電話もそれほど普及してないから連絡手段といえば固定電話.だから「繰り返されるテープの音」は,好きな人の固定電話から流れる留守番電話のメッセージ.
つまり,めちゃくちゃ会いたくて何度も電話するんだけど,ずっと留守のまま.そんなときって「もしかしたら他の人と会ってるのかな?」と変に勘ぐってしまって,不安と焦りが大きくなる.
曲の最後で繰り返される次の歌詞は,聴く人に向けてこめられた「もっとグイグイいきなよ!」というメッセージだと思う.
君は今 誰よりも
とがっている とがっている(トンガリ’95,作詞作曲:草野マサムネ)
あじさい通り
アルバム「ハチミツ」にはロビンソンが8曲目に収録されていて,その圧倒的な人気のためか他の曲はあまり注目されない.でもこのあじさい通りは,ハチミツに収録されている一番の隠れた名曲だと僕は思ってる.
恋で落ち込んでいるときに聴いてほしい.
このあじさい通りの歌詞は孤独感にあふれてるけど,それでもそこで小さな希望を見つけようとしてる感じがとてもいい.
僕の好きなフレーズは
変わらぬ時の流れ はみ出すために切り裂いて
今を手に入れる(あじさい通り,作詞作曲:草野マサムネ)
時間の流れは止めれないし,流れの向きも変えられない.そこからはみ出すには自分で行動しなきゃいけない.といったメッセージ.
さらに
だって 信じることは間抜けなゲームと
何度言い聞かせたか迷いの中で
ただ 重い扉押し続けてた(あじさい通り,作詞作曲:草野マサムネ)
うまくいかなくて当たり前だけど,それでも信じて何度も挑戦を続けるんだ.そんな気持ちにさせてくれる.
そして
名も無い街で一人 初めて夢を探すのさ
今を手に入れる(あじさい通り,作詞作曲:草野マサムネ)
孤独でも寂しくても自分で行動して,そうやって夢を現実にするんだ.そんな風に聞こえる.
とてもポジティブなメッセージが込められいる曲だから,挫けそうになったときに聴いてほしいし,そのときは,アルバムを通しで聴いてみてほしい.あじさい通りからロビンソンへの流れは本当にいい曲順だと思う.
君と暮らせたら
この曲は片思いの人を想いながらまどろむような,そんな夜に聴きたい1曲.
タイトルの通り,好きな人と一緒に暮らせたらいいな,そんな夢をみたい人に聴いてほしい.
歌詞はとっても短くてシンプルなんだけど,Aメロからグサグサ刺さる.
わずかな微笑みさえも 残らずみんな 分けあえるような
(君と暮らせたら,作詞作曲:草野マサムネ)
このフレーズは共感の喜びを表していていいなって思うし
十五の頃の スキだらけの 僕に笑われて
今日も眠りの世界へと すべり落ちていく(君と暮らせたら,作詞作曲:草野マサムネ)
昔から何も変わらない自分に笑っちゃうのは誰だって経験すると思う.特に誰かを好きになる感覚はいくつになっても変わらない.そんな自分に笑っちゃいながら,それでも好きな人と一緒に暮らしている,そんな夢の世界を想像するような歌詞も片思いの楽しいところで,これもいい歌詞だなと思う.
歌詞の内容も曲調も可愛いから,片思いの気分を盛り上げたいときにぜひ.
花泥棒
一本調子でかっこいい曲.片想いの気分を盛り上げてくれる.
歌詞はとても短いけど,
この花を渡せたら それが人生だ!
(花泥棒,作詞:草野マサムネ,作曲:三輪徹也)
と,”それが人生だ!”とバシッと決めてくれているところがとてもいい.
この曲は作曲が三輪さんなので,いつもの草野さんの曲とはまた違った雰囲気になっているところも面白い.
ベースもブリブリでカッコいいので,ぜひ聴いてみてほしい.
ハヤテ
タイトルのハヤテは疾風の意味.つまりスッと吹き抜ける風のこと.そのタイトル通りとてもさわやかな曲.
人を好きになるとどんな人なのか知りたくなる.だけど気まぐれでつかみどころがなくて,なかなか上手に理解できなかったりする.そんな感じの曲.
歌詞はAメロからとても魅力的で素敵.
例えば
気まぐれ君はキュートなハヤテ
倒れそうな身体を駆け抜けた(ハヤテ,作詞作曲:草野マサムネ)
ここは一目惚れの衝撃を風にみたてて表現している.
さらにサビがとてもよくて,
でも会いたい気持ちだけが膨らんで割れそうさ
間違ってもいいよ oh…・
・
・ただ 微笑むキューピッドのことばっかり考えて
飛び込めたらなぁ oh…(ハヤテ,作詞作曲:草野マサムネ)
と,とにかく気になって仕方がない気持ちを描いている.
好きな人のことを知らないうちは,どんな人だろう?と答えのない考えでいっぱいになる.
もっとあの人のことを色々知りたいな,そんなときにぜひ聴いてみてほしい.
マフラーマン
なんともあやしげなタイトルだけどカッコいい曲.
マフラーマンってどんな人?といろいろ想像したくなるけど,きっとアルバムジャケットのイメージだと思う.
恋に溺れると周りが見えなくなるし,後先考えずに行動しがち.もしあなたもそうだったらぜひ聴いてみてほしい.
この曲の歌詞でとてもかっこいい表現は
流された毒さえも 甘い味がする
安上がりな幸でも 今なら死ねる(マフラーマン,作詞作曲:草野マサムネ)
フラれたら後悔するのはわかっているのに好きになってしまう.後悔するとわかっていても手をださずにはいられないし,もし後悔しても今楽しければそれでいい.この歌詞は,そんな恋の中毒性を描いていると思う.
後半のフルートソロもなかなかカッコいいので,そこにも注目して聴いてほしい.
エトランゼ
とても短い曲だけれど,草野さんの声に陶酔できる1曲.
タイトルのエトランゼとはフランス語で見知らぬ人を意味する.
歌詞の内容はシンプルで,一度出会った人を探しに夜の街に出るという内容.
目を閉じてすぐ 浮かび上がる人
(エトランゼ,作詞作曲:草野マサムネ)
ウミガメの頃というのはまだ自由に泳げた頃.それは学生時代なのか独身時代なのか,と色々な想像ができるのであなたの状況に当てはめながら聴いてほしい.
目を閉じて聴くと,まるで水中を泳いでいるかのような独特な感覚に浸ることができる.
センチメンタル
イントロからとにかくロックでカッコいい.この曲は春の片思いの気持ちを歌っている.
歌詞もとてもカッコよくて,例えば
裸の夢が 目覚めを邪魔する 今日もまた
(センチメンタル,作詞作曲:草野マサムネ)
と,感情むきだしの理想を描いていたり,
君を知りたい そんなセンチメンタル・デイ
忘れたふりの 全てを捧げる 春の華(センチメンタル,作詞作曲:草野マサムネ)
春の華はさくらではなくて好きな人のこと.その人に全てを捧げられるほど好きな気持ちを描いている.
曲も歌詞もとにかくロックでカッコいい.片思いの気分を肯定して盛り上げたいときに聴いてほしい.
ただ春を待つ
イントロからゆるい1曲,草野さんもお気に入りの曲らしい.
タイトルの「ただ春を待つ」という受け身な表現も,自分ではどうしようもできない相手の気持ちが変わってくれるのを待つ,という片思いの壊れやすい期待を的確に表現していてとてもいいなと思う.
実るかどうかわからない,そんな恋をしている人に聴いてほしい.
サビの歌詞,
ただ春を待つのは哀しくも楽しく
強がりで ワガママなあなたにも届いたなら(ただ春を待つ,作詞作曲:草野マサムネ)
ここはとてもストレートに片思いの心境を表現しているし
雪溶けの上で
黄色い鈴の音が
密やかに響く(ただ春を待つ,作詞作曲:草野マサムネ)
というのは,少しずつ好きな人との距離が縮まっていっている感覚を,遠くから微かにきこえてくる鈴の音に例えて表現している.
好きな気持ちがあの人に届いたらいいな,そんな楽しくも孤独な片思いの心境がとても綺麗に描かれている.
好きな人をただ想う.そんなときに聴きたい.
ウィリー
イントロから田村さんのベースがかっこよくて,崎山さんのドラムもとても迫力がある.孤独に耐えられなくなったら,低音多めに大音量で聴いてほしい.
歌詞はとてもストレートな表現が多くて
だんだん止めたい気持ちわき上がっても手に入れるまで
もう二度とここには戻らない(ウィリー,作詞作曲:草野マサムネ)
もう無理かも,そう思っても手に入れるまで絶対にあきらめない覚悟をストレートに表現しているし
電話もクルマも知らない眠れないならいっそ朝まで
大きな夜と踊り明かそう(ウィリー,作詞作曲:草野マサムネ)
周りが全然見えない暗闇だっていっそのこと楽しもう.どんな状況だってポジティブにいこうぜ!といったメッセージ.
そして
甘く苦く それは堕落じゃなく
(ウィリー,作詞作曲:草野マサムネ)
酸いも甘いも噛み締めていこうぜ,失敗したって失敗じゃないんだから.と,とても明るいメッセージ.
わかりやすい歌詞じゃないけど,片思いに悩んでいるときに聴くととても励ましてくれる.だから「もう無理かも,ホントつらいわ」と思ったらまよわず聴いてほしい.
甘い手
どこまでも伸びる草野さんの綺麗な声がとても印象的な1曲.
遠くから好きな人をただ想う,そんな曲.好きな人,気になる人がいるんだけどなかなか話す機会はないし,そもそも連絡先だって知らない.そんな状況のときに聴きたい.
歌詞には孤独を感じさせる要素が多く散りばめられていて,
はじめから はじめから 何もない
(甘い手,作詞作曲:草野マサムネ)
と,そもそもまだ何も始まっていない,真っ白な関係を表していたり,
愛されることを知らない
まっすぐな犬になりたい(甘い手,作詞作曲:草野マサムネ)
愛されることを知らない,とは,愛されることが当たり前,愛されない辛さを忘れたい,という意味.とても深い表現だなと思う.
そして
くり返し くり返し 楽しみに
日をつなぐ 甘い手で僕に触れて(甘い手,作詞作曲:草野マサムネ)
いつか好きになってもらえる,愛してもらえる,そんな日を待ちわびている.片思いで好きになってほしいんだけど現実はそうじゃない,そんな苦しい心境を草野さんらしい言葉遊びで表現している.
片思いで辛い思いをしている人にぜひ聴いてほしい.きっと歌詞の世界に共感できる.
HOLIDAY
恋に弄ばれる心を軽やかに描く.一目惚れした人がいる,その人のことが気になってしかたがない,そんな人に聴いてほしい.
もしも君に会わなければ もう少しまともだったのに
もしも好きにならなければ 幸せに過ごせたのに(HOLIDAY,作詞作曲:草野マサムネ)
後半の歌詞もとても印象的で
心の扉を 痛みこらえ開けたよ
古い 暖かな部屋に君を呼ぶまで(HOLIDAY,作詞作曲:草野マサムネ)
この「扉を開ける」という言葉は草野さんが好んで使う表現.この短い言葉でドラマを描ける草野さんはすごいなって思う.
人生を変える出会いをした人にぜひ聴いてほしい.
ホタル
草野さんはイントロをつくるのが苦手らしいけど,スピッツの曲はイントロからその世界に一瞬で引き込まれるものが多い.ホタルもそんな曲.届かない相手を想いながら静かな夜に聴きたくなる.
歌詞はすごく共感できて
時を止めて 君の笑顔が胸の砂地に 浸み込んでいくよ
甘い言葉 耳に溶かして僕のすべてを汚して欲しい
正しい物はこれじゃなくても忘れたくない 鮮やかで短い幻(ホタル,作詞作曲:草野マサムネ)
乾ききった心に浸み込む笑顔とか,ひねくれと素直さがいい感じに混じってる,この感覚すごいなって思う.
片想いで落ち込んだときは「どうせ自分なんて愛されないや」って卑屈になったりするけど,そんなときに聴くと素直になれる,そんな曲.
ミカンズのテーマ
ストレートな歌詞が印象的.好きな人となかなか付き合えなくて諦めそうな人に聴いてほしい.きっと元気付けてくれる.
歌詞はどこをとってもストレートな表現で共感できる.
例えば
好きだと言えたら良かった そんな記憶でいっぱいだ
(ミカンズのテーマ,作詞作曲:草野マサムネ)
から続く
がんばってやってみよう 上向いて
(ミカンズのテーマ,作詞作曲:草野マサムネ)
片思いの恋は,せっかく好きな人と会えてもなかなか気持ちを伝えられなかったりする.この歌詞は,そんな気持ちにとても共感して元気付けてくれる.
どの歌詞も捨てがたいけど,やっぱり一番いいなと思うのは最後のこの歌詞.
実は恋も捨てず 虹の橋を渡ろう
(ミカンズのテーマ,作詞作曲:草野マサムネ)
虹は雨上がり,つまり晴れたら見れるもの.片思いは苦しいときもあって,雨降りみたいな感じで,でも付き合えたらきっとその雨も上がって虹が見える.きっとそんな意味だと思う.
ちなみに「ミカンズ」とは草野さんが考える「もしバンドネームをスピッツ以外にしたときのバンドネーム」らしい.バンド名に「ズ」とつけるのも洋楽好きな草野さんらしくていいなと思う.
ババロア
珍しい打ち込みの曲.疾走感あってカッコいい.「夜をかける」と並んで三日月ロックに収録されている夜に聴きたくなる曲.
どうしても会いたい人がいる.そんな片思いの気分を盛り上げたいときに聴きたい.歌詞には白い花や宇宙,飛ぶ,旅,など草野さんのよく使うキーワードが多く散りばめられている.
着地する日まで 暖かい嘘も捨てないでいる
(ババロア,作詞作曲:草野マサムネ)
暖かい嘘って優しい嘘のことかな.誰も傷つけない嘘はついてもいいんだろうか?と思うけど,正しいことばかり言ってらんないよな(白日).
君がいた夏の日から止まらないメロディ
まっすぐに咲いた白い花
まるで不様なやり方で 宇宙の肌に触れる
ババロア 会いに行くから(ババロア,作詞作曲:草野マサムネ)
ロビンソンみたいに相変わらず宇宙に飛びまくってる歌詞に「ああ,草野さんだな」って安心する.好きな人と付き合って飛びたい,宇宙を泳ぎたい,そんな人に聴いてほしい.
エスカルゴ
スピッツらしいガツガツしたロックナンバー.片思いの気持ちをストレートに表現していて共感しやすい1曲.
とても好きな人がいるんだけど,ぜんぜん届きそうにない人に聴いてほしい.
冒頭の歌詞から,草野さんらしいひねくれた表現がとてもいい.
だめだな ゴミだな さりげない言葉で溶ける心
(エスカルゴ,作詞作曲:草野マサムネ)
好きな人が何気なく言った一言も,自分にとってはすごーく嬉しくて拡大解釈しちゃうときがある.いわゆる勘違い.そんなときの気持ちを「溶ける心」と表現してる.
さらに,このエスカルゴはサビの歌詞がとてもよくて
ハニー 君に届きたい もう少しで道からそれてく
何も迷わない 追いかける ざらざらの世界へ(エスカルゴ,作詞作曲:草野マサムネ)
自分の人生がどうかなっても,大好きな人を追いかけていく.そんな気持ちを表現している.そういう気持ちは本当に好きな人じゃないと全く生まれてこない.
ちなみに,このざらざらな世界は草野さんの好きな世界観.アルバム「醒めない」に収録されている「SJ」の歌詞にも登場する.
君と見よう ザラついた未来
(SJ,作詞作曲:草野マサムネ)
ざらざらの世界ってどんな世界?