なんでわざわざ高いお金を出して日本製の物を買うの?
ふだん買い物をするときに,ぼくを含め多くの人はその価格を気にすると思う.そして,同じような商品であれば,安い方を買うのが普通かもしれない.資本主義のなかで生活していくには,お金は否が応でも必要になる.だからできるだけ出費は少なくして貯蓄を守りたい.そう思う人は多いと思う.
ぼくもそう思ってずっと生活してきたけど,あるときふと気がついた.「お金って,資本主義社会の中だけのお約束だよな」って.
え?何言ってんの?
って思われるかもしれないけど,お金って絶対的なものじゃないなって.つまり,どれだけ貯蓄があっても,永遠に安心することはできないなって思うようになった.
いやいや,ある程度お金があれば自由に暮らせるでしょ.
って思うかもしれないけど,それは世界中の人々が「日本円には価値がある」って思っているから成り立つことで,それが揺らいできたら,結局元も子もないなって.
だから,将来の自分のためにできることは何か?って考えたら,それは貯金や投資だけじゃないなって思って,今日の記事「あえて日本製のものを選ぼう」という結論に至った.
「日本製のものを選んで生活をしているんだけど,同じような人いない?」
そんな人に読んでもらえて,共感してもらえたら嬉しい.
なぜそんなに安いのか?という疑問
100円均一を訪れると「こんなものまで100円で買えるの!?」とびっくりすることがある.ホームセンターだと普通に500円とかするようなものでも,平気で100円で売っていたりする.
そこで疑問に思う「なんでこんなに価格が違うのか?」って.要するに原価が違うから売値が違うだけなんだけど,その部分に疑問を持った.
ものの原価は労務費,操業費,設備費,管理費などに分けることができる.同じような製品で価格が違うとき,多くの場合は労務費,つまり人件費が大きく異なると思う.
労務費は給与とつながっていて,それが高ければ,それをつくった人の給料も高いし,低ければ然りといった感じ.もちろん製造国の事情もあるから一概には比較できないけど.
100円均一の商品の多くは海外,特に労務費の安い地域で作られているものが多い.そのおかげで同じような製品でも安く買うことができる.一方,ホームセンターで売られている商品は日本製のものが多い,だから値段も100円均一よりも高かったりする(全てがそうじゃないけど).
そんな当たり前のことなんだけど,労務費が安いってことは,製造する人はそれだけの生活を強いられているのかもしれないし,そもそも相対的に日本が成長すればいい話だよなって思って「労務費の安い地域で製造する」ことをつづけて,安い海外製品ばかりの生活をしていたら,それはぼくらの将来をダメにするのでは?と思ってる.
安い海外製品ばかりの生活はぼくらの将来をダメにする?
とくに拘らなければ100円均一だけで十分に生活することができる.だけど多くの人がそんな生活をしていたら,きっとぼくらの将来は明るくないのでは?と,なんの根拠もない素人の戯言だけど,思っている.
その考え方はシンプルで,海外製で100円のものと日本製で500円のものがあって,みんな海外製のものを選んでしまうと,日本の製造者にはぜんぜんお金が回らなくて,立ち行かなくなる場合が増えてしまうから.
それで?って思うかもしれないけど,そうやって立ち行かなくなってしまうと,お金は回らなくなる.お金が回らないとぼくらにもお金が巡ってこなくなる.つまり不景気.
反対に,もし日本製のものを好んで買う人が増えてくれれば,日本国内でお金が循環するようになる.結局,お金ってお布施みたいなものだから,情けは人のためならず,じゃないけど今の生活だけじゃなくて将来のぼくらの生活を見据えて使っていきたい.
さらに欲をいえば,Made in Japanのブランドみたいなものが復活して,バンバン輸出できればいいなって思う.
ぼくが日本製のものを選ぶ理由
ぼくが日本製のものを選んでいる理由は3つ.
・日本製のものを探すのが楽しい
・結局は自己満足.だけど…
日本のものづくりに少しでも貢献していきたい
日本のものづくりに少しでも貢献するために,日本製にこだわるのはとてもいいことだなと思う.
ぼく自身,ものづくりの現場をつくっていたこともあって,つくり手がどれだけプライドや責任をもって仕事をしているか,を現場で教わった.だからそのつくり手を応援するためにも,日本製にこだわっていきたい.
もし自分がつくり手側だったら?そう考えると,少しでも多くの人に手に取ってもらえると嬉しいし,仕事のモチベーションにもつながって「よりいいものを作りたいな」って思える.
つくり手と買い手の間にお金だけじゃなくて気持ちのやり取りも,目には見えないかもしれないけど,生まれてよりよいものが生まれてくると思う.
日本製のものを探すのが楽しい
選ばなければどんなものでも手に入れることができる時代.だからこそ「日本製」とルールを設けることで,製品探しを楽しむことができる.
さらに,そのルールは結果的に無駄遣いを減らすことができる.なぜなら,そのルールだと100円均一ですぐに手に入れられるようなものでも,必死に探さないと見つからないようなものがあったりするから.
え,めんどくさくない?
と思うかもしれないけど,それがポイントで,今のぼくたちはものがあることに慣れすぎてしまっているから,探すことをしなくなった.だから本当は不要でもつい買ってしまったりして,家のなかにどんどんものが増えていく.
日本製,というルールを設けるだけでものを探す楽しみを見つけられるし,本当に必要なものしか買わなくなる.
結局は自己満足.だけど…
日本製だろうとどこ製だろうと,結局は自己満足であって,本人がよければそれでいいと思う.だから「日本製が最高だ,それ以外はダメだ」というつもりは全くなくて,本人がそれぞれ満足していればそれでいい.
実際,ぼくが乗っているクルマはどれも舶来物だし,クルマに関しては国産は買わないかもしれない.理由は欧州車が好きだから.
つまり何が言いたいのか,というと,価格以外の判断基準を持つと買い物がグッと楽しくなるということ.ぜひあなただけの基準を見つけて買い物をエンジョイしてほしいなと思う.そして,その基準に「日本製」を加えてもらえたら嬉しい.
さいごに
今日はぼくが日本製にこだわって買い物をしていることを紹介した.自己満足以外のなにものでもないから「ふーん,そうなんだ」くらいの感じで読んでもらえたらいいなと思う.
とはいえ,やっぱり安い海外製品ばかりを買っていると,ぼくらの将来にあまりいい影響は与えないのかな,と思ったりもしていて,だから微力にしかならないだろうけど,これからもお布施のような感覚で日本製にこだわった買い物をしていきたいなと思う.共感してもらえたら嬉しい.
以上,最後まで読んでいただきありがとうございます!